「今の日本株はミュージック・チェアー(椅子取りゲーム)だ」。
椅子取りゲームの音楽が流れている間は皆が躍っているから、一緒に踊らないといけない。でもその音楽はいつかは止まるし、止まることを皆が知っていて踊っている。
小出・フィッシャー・美奈 『マネーの代理人たち』ディスカバー携書、上記はアベノミクスの日本株式買い相場での、あるファンドマネジャーの言葉。
『いざ・波』ファンド内のポジション調整のため、鎌倉新書(6184)を100株売却し、それを原資にアイ・アールジャパンホールディングス(6035)を100株購入しました。
さて、先日『マネーの代理人たち』を読みました。
著者の小出氏は、フジテレビのアナウンサー・記者からMBA留学後、米国のヘッジファンドや大手投資運用会社で日本株式のアナリストやポートフォリオマネジャーを務めた方です。
伝説(自称も含む)の投資家や、破天荒な一匹狼型の投資家を描いた本は、ぼちぼち読んできましたが、『マネーの代理人たち』はどちらかというと一般的な、投資機関で働く金融のプロフェッショナル投資家たちの実情が、程よい距離感を保って描かれている本です。
よく新聞とかで書かれる「日本株を持たざるリスク」とかいう言葉の背景がよくわかりましたね。いわゆる「外国人投資家」の実情と、なぜに彼らが日本株式市場に現れては去っていくのかも。
あとセル・サイドとかバイ・サイドの意味も、これまであいまいに想像しましたが、クリアになりました。
これらを踏まえたうえでマイケル・ルイスの『世紀の空売り』とかを再読すると、もっと面白く読めるかもしれない。
しかし、みなさん、大変だね。優秀な学歴や経歴の方がほとんどらしいけど、毎日の「アルファ」に追いまくられて。私には3日も持たないな。
というわけで、同書にも取り上げられていた「国がかりのROE向上推進策」、「「物言う株主」の奨励策」に乗っかろうとしているわけではないのですが、日本株式市場における大きな流れ ⇒ 株主の地位向上 と判断して、6035の補強です。Go! 村上ファンド!
でも、同書で読んだ、東証一部・二部の2016年の総売買代金の7割を占める海外投資家の実情を知れば知るほど、黒田さん続投が決まったクジラがバラストブローをせざるを得なくなった時に何が起こるかは・・・とても優雅な交響曲のフィナーレどころではない気がする。
撤退は常に意識しないとね。
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